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交通事故で腕が上がらなくなった場合の後遺障害等級と慰謝料の計算

最終更新日 2024年 07月30日

交通事故で腕が上がらなくなった場合の後遺障害等級と慰謝料の計算

この記事を読むとわかること

 

交通事故で負傷した場合、治療を施したとしても、以前のように腕が上がらなくなる可能性があります。

そのような後遺障害を負ったときは、加害者に対して慰謝料や損害賠償金を求めることができますが、症状の重さによって請求できる額は異なりますし、後遺障害として認定を受けるためには手続きが必要です。

本記事では、交通事故で腕が上がらなくなった場合の後遺障害等級と、慰謝料の相場について解説します。

交通事故後に腕が上がらなくなった場合にするべきこと

交通事故で腕に違和感を覚えましたら、整形外科のある病院で検査を受けてください。

腕が上がらなくなる原因は1つではないため、自己判断で怪我の有無や症状を決めるのは危険です。

整形外科は運動器官を構成する骨や筋肉、神経などの組織に関する疾病・外傷を専門に調べる診療科で、骨折の有無は自覚症状である程度わかりますが、骨折している部位を正確に確認するためにはレントゲン検査をしなければなりません。

また、腕が上がらなくなる原因は骨や筋肉だけでなく、神経に異常が発生したことで生じるケースもありますので、神経の異常を調べるためにはMRI検査も必要になってきます。

交通事故は想像以上に身体への衝撃が加わることから、事故直後は平気であったとしても、数時間後や数日後に体調の変化が現れることは珍しくありません

診察を受けないと適切な治療を施すことはできませんし、事故後すぐに診察・治療を受けなかったことで後遺障害として認定されないリスクもあるため、必ず病院に行ってください。

交通事故が原因で腕が上がらなくなった場合の症状

交通事故後に腕が上がらなくなった場合、次の症状が身体に出ている可能性があります。

骨折

骨折は骨が折れた状態をいい、骨が完全に分かれた場合だけでなく、骨にヒビが入ったり、骨の一部が欠けた状態も骨折に含まれます。

腕が上がらなくなる骨折としては、次のものが考えられます。

  • ・鎖骨骨折
  • ・肩甲骨骨折
  • ・上腕骨骨折

鎖骨は首の下にある骨で、胸骨と肩を繋ぐ役割があることから、鎖骨を折ってしまうと腕が上がらなくなります

鎖骨自体は皮膚から触れやすい場所に位置しますので、交通事故の衝撃で折れやすい骨の一つです。

肩甲骨は背中の上にある逆三角形の骨で、肩を動かすために存在します。

肩甲骨が折れると腕が上げられなくなるだけでなく、骨折で骨の位置が大きくズレた場合には、手術が必要になることもあります。

上腕骨は、肩から肘までにある腕の骨です。

肩に近い部分の上腕骨が折れてしまうと、腕が上げられなくなるだけでなく、骨折が完治しても肩の可動域が狭くなる後遺症を負う可能性があるので注意してください。

脱臼

脱臼は、関節を形成している骨が外れてしまうことをいい、関節が正常な範囲から少し外れている脱臼は「亜脱臼」です。

関節部分に強い衝撃が加わったことが原因で発症することがあり、脱臼した場合には関節を元の位置に戻し、固定する必要があります。

素人が無理に脱臼を治そうとするのは危険なので、医師などの処置を受けてください。

腱板損傷

腱板は腕を動かすための筋腱をいい、腱板が損傷すると腕を動かす際に痛みが生じて腕が上げられなくなります。

腱板損傷の程度によって症状は異なり、軽度な損傷であれば薬物療法で痛みを和らげ、リハビリ訓練で事故前の状態まで症状を回復できる場合もあります。

腱板が完全断裂した場合には、自然治癒だけで症状を改善することはできないため、手術が必要です。

手術後には長期間のリハビリを要しますし、手術をしても事故前の状態まで改善せず、事故の影響が残る可能性があります。

腕が上がらない場合の後遺障害の種類

後遺障害は、事故等で負った怪我を治療した後も肉体的・精神的な毀損が存在する「後遺症」を負っただけでなく、事故と後遺症に因果関係が認められないと後遺障害には該当しません。

腕が上がらない場合の後遺障害は次の3種類が考えられ、症状に応じて適用される後遺障害等級は異なります。

可動域制限

可動域制限は、関節の機能低下により、関節の可動域が狭まった状態をいい、該当する後遺障害等級は8級、10級、12級です。

8級に該当する可動域制限は「1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの」をいい、交通事故で腕がほとんど上がらなくなった場合、8級の認定を受ける可能性があります。

10級に該当する可動域制限は「1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの」、12級は「1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」をいいます。

変形障害

変形障害は、骨折した骨が正常に癒合しなかったことで、偽関節や変形が残った状態をいいます。

変形障害で認定される可能性がある後遺障害等級は7級、8級、12級です。

7級に該当する変形障害は「1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの」をいい、「偽関節」は骨折した骨が再生段階で完全に停止し、上手く癒合しなかったことで関節のようになった状態をいいます。

8級に該当する変形障害は「1上肢に偽関節を残すもの」、12級は「鎖骨、胸骨、肋骨、けんこう骨、骨盤骨に著しい変形を残すもの」をいいます。


神経症状

神経症状で腕が上がらなくなった場合の後遺障害としては、12級と14級があります

12級は「局部に頑固な神経症状を残すもの」、14級は「局部に神経症状を残すもの」をいいます。

骨折などは時間の経過で完治することがほとんどですが、骨折が完治しても痛みや痺れなどの神経症状が残っているときは、神経症状による後遺障害等級認定の対象となる可能性があります。

交通事故後に腕が上がらない場合の慰謝料の計算例

交通事故の影響で腕が上がらなくなった場合、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益を請求することができます

後遺障害慰謝料の計算方法

後遺障害慰謝料は、交通事故で後遺障害を負ったことで肉体的・精神的な苦痛を受けたことに対する補償です。

後遺障害慰謝料の額は後遺障害の症状を勘案するため、認定される等級だけでなく、計算に用いる基準によっても受け取れる慰謝料は変わります。

<後遺障害慰謝料の基準>

自賠責保険基準 自賠責保険から支払われる慰謝料を計算するための基準
任意保険基準 保険会社ごとに設定している基準
弁護士基準
(裁判基準)
交通事故の慰謝料を計算する際に用いる基準

 

<後遺障害等級に応じた慰謝料の相場>

後遺障害等級 自賠責保険基準 弁護士基準
第7級 419万円 1,000万円
第8級 331万円 830万円
第10級 190万円 550万円
第12級 94万円 290万円
第14級 32万円 110万円

たとえば後遺障害等級が10級と認定された場合、自賠責保険基準で計算する際は190万円を目安に受け取ることができますが、弁護士基準で計算した場合には550万円まで金額が上昇します。

相場はあくまでも目安ですが、用いる基準が異なると慰謝料の額は大きく変動しますので、弁護士基準で慰謝料を請求する際は弁護士に依頼することも検討してください。

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後遺障害逸失利益の計算方法

後遺障害逸失利益は、交通事故で後遺障害を負ったことで逸した、本来得られるはずだった収入に対する補償です。

後遺障害逸失利益の計算式

基礎収入×労働能力喪失率×ライプニッツ係数=後遺障害逸失利益

基礎収入は、原則交通事故が発生した前年の収入をベースに算出します。

労働能力喪失率は後遺障害等級に応じて定められており、等級の数字が小さいほど喪失率は高いです。

ライプニッツ係数は、逸失利益を預金した際に生じる利息を前もって差し引くための係数をいい、基礎収入と後遺障害等級が同じでも、被害者の年齢が若いほど後遺障害逸失利益は多くなります。

後遺障害逸失利益の計算例
  • 基礎収入:500万円
  • 労働能力喪失率:45%(後遺障害等級第8級)
  • ライプニッツ係数:18.327(事故当時40歳)

 
500万円 × 45% × 18.327 = 4,123万5,750円(後遺障害による逸失利益)

 

腕が上がらない時の後遺障害認定で非該当になった時の対処法

交通事故で腕が上がらなくなったとしても、後遺障害として認定されなければ、慰謝料や損害賠償金を受け取ることはできません。

後遺障害として認めてもらうためには、交通事故と後遺症の因果関係があることを証明することが求められますので、必ず病院で検査等を受けてください。

腕が上がらない後遺症を負ったとしても、レントゲン検査やMRI検査で症状が判断できない場合や、交通事故との因果関係がないとの結論が出てしまうと、後遺障害の非該当となってしまいます。

後遺障害の認定を受けるためには、交通事故で負傷した怪我の診察・治療を受けるだけでなく、通院等による経過観察も必要です。

症状が改善しないことを理由に途中で通院を止めてしまうと、医師に後遺障害診断書を作成してもらえなくなります。

また、症状の程度によって後遺障害等級は変わりますし、医師の診察を受ける当初から自覚症状を正確に伝えていないと、後遺障害等級が低くなる可能性もあるので気を付けてください。

後遺障害等級認定の審査結果に納得できない場合、再審査を求めることもできますが、当初と同じ方法・書類で再申請しても結果は覆りません。

そのため、非該当となった際は専門家に相談していただき、新たな証拠書類を揃えるなどの対策を講じた上で、再度申請手続きを行ってください。

後遺障害等級認定に関する相談は専門の弁護士へ

弁護士にも得意・不得意の分野がありますので、交通事故事案の経験が豊富な弁護士を選ぶのがポイントです。

1度認められなかった後遺障害も、再審査をすることで認定を受けられる可能性があります。

交通事故では後遺障害等級認定以外の手続き等もしなければなりませんが、弁護士に依頼すれば手続きを一任することができます。

交通事故に遭った直後は肉体的・精神的に大変ですので、本人だけで対処しようとはせず、お困りな点は弁護士に相談していただき、必要に応じて手続き等を任せてください。


 
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監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠
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