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人工股関節の後遺障害等級と実際の解決事例

最終更新日 2024年 06月17日

弁護士(裁判)基準による入通院慰謝料


交通事故で、股関節に傷害(ケガ)を負う場合があります。

治療を行なって、ケガ完治すればいいのですが、主治医から症状固定の診断を受けた場合は後遺症が残ってしまうことになります。

股関節は、骨盤と大腿骨をつなぐ重要な部分ですから、後遺症があるとその後の生活に大きな支障を来すことになってしまいます。

そこで本記事では、股関節の後遺障害で人工股関節に置換した場合の、後遺障害等級と慰謝料の相場金額について解説していきます。

股関節の仕組みについて

股関節は、両脚の付け根にあり、骨盤と大腿骨をつなぐ部分です。

大腿骨の骨盤に近いほうの先端部分を「大腿骨骨頭(だいたいこつこっとう)」といい、球状をしています。
これが、骨盤の「寛骨(かんこつ)」にあるくぼみである「臼蓋(きゅうがい)」と呼ばれる受け皿部分と組み合わさることで、股関節がなめらかに動く仕組みになっています。

股関節の動きには、「屈曲」「伸展」「外転」「内転」「外旋」「内旋」という6つの種類があります。

股関節に傷害(ケガ)を負った場合、可動域制限などの後遺症が残ってしまうため、人工股関節に置換する手術が行われる場合があります。

【参考情報】
人工関節とは(一般社団法人日本人工関節学会)

股関節に関わる後遺障害等級について

股関節に後遺症が残った場合に認定される後遺障害等級には、次のものがあります。

「6級7号」

後遺障害の内容 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
自賠責保険金額 1296万円
労働能力喪失率 67%
後遺障害の内容
一下肢の三大関節中の二関節の用を
廃したもの
自賠責保険金額
1296万円
労働能力喪失率
67%

「8級7号」

後遺障害の内容 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
自賠責保険金額 819万円
労働能力喪失率 45%
後遺障害の内容
一下肢の三大関節中の一関節の用を
廃したもの
自賠責保険金額
819万円
労働能力喪失率
45%

「10級11号」

後遺障害の内容 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
自賠責保険金額 461万円
労働能力喪失率 27%
後遺障害の内容
一下肢の三大関節中の一関節の機能に
著しい障害を残すもの
自賠責保険金額
461万円
労働能力喪失率
27%

下肢の三大関節というのは、「股関節」「膝関節」「足首関節」になります。

「関節の用を廃する」というのは、関節などが麻痺、強直して動かせなくなった場合で、次のものをいいます。

  1. 関節が強直したもの
  2. 関節の完全弛緩性麻痺またはこれに近い状態にあるもの
  3. 人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち,その可動域が健側の可動域角度の
    1/2以下に制限されているもの

 
強直(きょうちょく)とは、関節が完全に動かない、あるいは健康な関節と比較して可動域が10%以下に制限されてしまった状態です。
健側(けんそく)とは、障害がない側のことです。

☑関節の機能に著しい障害を残すもの」とは、次のものをいいます。

  1. 関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの
  2. 人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち,その可動域が健側の可動域角度の
    1/2以下に制限されているもの以外のもの

 
☑以前は、後遺障害等級表に「人工骨頭や人工関節を挿入したもの」という基準があったのですが、現在では人工骨や人工関節の品質、耐久性が向上したため削除されています。

 

みらい総合法律事務所の実際の解決事例

最後に、みらい総合法律事務所で実際に解決した、股関節の後遺障害に関する増額事例をご紹介します。

示談交渉はどのように進み、慰謝料などはどのくらい増額するのか、ぜひ参考にしてください。

解決事例1:後遺障害10級/21歳男性の慰謝料等が約2.3倍に増額

解決事例1:後遺障害10級/21歳男性の慰謝料等が約2.3倍に増額
21歳の男性が交通事故の被害にあい、股関節脱臼骨折などのため、後遺障害等級10級11号が認定されました。

加害者側の任意保険会社との示談交渉では約1298万円の示談金がを提示され、この時点で被害者の方は、みらい総合法律事務所の無料相談を利用。
弁護士の説明に納得ができたので、示談交渉のすべてを依頼されました。

争点となったのは、過失割合と平均賃金でした。

弁護士が保険会社と交渉を続け、最終的には被害者の方の過失割合を10%から5%に、また中卒から高卒の平均賃金での算定に変更できたことで、約2959万円で示談成立となりました。

当初提示額から約2.3倍に増額したことになります。

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動画解説はこちら

 

解決事例2:後遺障害併合8級/32歳男性の慰謝料等が2600万円で解決

解決事例2:後遺障害併合8級/32歳男性の慰謝料等が2600万円で解決
32歳の男性が交通事故による傷害(ケガ)のために、人工股関節置換の手術などを行ない、左足関節機能障害、左足指機能障害などの後遺症が残ってしまいました。

被害者の方は後遺障害等級の申請や加害者側との示談交渉に不安を感じたため、後遺障害等級認定の前に、みらい総合法律事務所の無料相談を利用し、そのまま解決までのすべてを依頼されました。

弁護士が後遺障害等級認定の申請を行なったところ、人工股関節機能障害で10級11号、左足関節機能障害で12級7号、左足指機能障害で12級12号、併合で8級が認定されました。

その後、弁護士が加害者側の任意保険会社と示談交渉を行ない、最終的には2600万円で解決した事例です。

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解決事例3:後遺障害併合10級/33歳男性の慰謝料などが約730万円の増額

解決事例2:後遺障害併合8級/32歳男性の慰謝料等が2600万円で解決
33歳の男性が交通事故の被害にあい、脊柱圧迫骨折、大腿骨骨折のため、脊柱変形と股関節可動域制限の後遺症が残ってしまいました。

後遺障害等級は11級と12級で、併合10級が認定され、加害者側の任意保険会社からは慰謝料などの損害賠償金として、約1613万円が提示されました。

被害者の方が、みらい総合法律事務所の無料相談を利用し、そのまま示談交渉のすべてを依頼されました。

弁護士が示談交渉しましたが決裂したため提訴。
裁判では弁護士の主張が認められ、最終的には2350万円で解決したものです。

保険会社の当初提示額から約730万円増額したことになります。

交通事故の示談解決で慰謝料などの損害賠償金の増額を勝ち取るにのは、被害者の方が単独ではなかなか難しいのが現実です。

無益な交渉を重ねて時間をムダにしないためにも、まずは一度、みらい総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

よくわかる動画解説はこちら

 

監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠
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